かくして、ブラックリストに名を連ねる抜け忍と、復讐心を募らせた少女の奇妙な同居が始まった。多由也は家事全般を請け負うと言ったが、…

ウチは追われていた。追われている理由はわからない。何より自分を追っている相手には殺気が感じられない。それなのに、相手は手を抜いている様子はなく、…

『拝啓、風に木の葉の舞う季節、体調お変わりありませんか。…などと定型文をしたためてはみたものの、そもそも同じ屋根の下に暮らしているからして、…

のれんで飾られた仰々しい木製の引き戸の先に、年季を帯びた捻れ松や苔むした岩石、マメツゲやシャリンバイ等の潅木で整えられた庭園が目に入った。…

角都は最近タバコを嗜んでいるようだ。とは言っても特に無意味に健康を害するために闇雲に吸っているわけではないらしい。…

「テメー、最近俺を避けてんだろ。」掴む、なんてかわいい言葉で形容できない。男の手に拘束されている手首は骨の軋む音を立てている。きっとあざができているだろう。…

「朝ですよ、起きてくださいよ多由也さんー」コンコンとノックをしてから部屋の扉を開けると、なんとも想像通りと言うか……

カップリング雑多で短文をまとめています。